No.5 高所監視カメラってなに?どこにあるの?
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みなさん、神戸市にある高所監視カメラというものをご存じでしょうか。
これは神戸市消防局が市内6ヶ所に設置しているもので、神戸市内の火災等の状況を高い位置から見る為の物です。
市役所4号館(危機管理センター)に置かれている消防管制室から制御されており、管制室には常時映し出されています。
カメラは昭和45年(1970年)に初めて設置され、これまでに何度かカメラの更新や位置の変更が行われてきました。
導入当初は望楼(火の見やぐら)の代用として取り入れられたものですが、高層ビルが建ち並ぶ今、
高所監視カメラは火災の発見や予防を目的としている訳ではありません。
これは主に火災など災害の規模を的確に判断して、部隊の増強等を迅速に判断することなどを目的としています。
火災通報があれば、直近のカメラが指令番地に向けて自動的にその場所を映し出す仕組みになっており、
白煙や黒煙、場合によっては炎の上昇なども見て取ることが出来ます。
細かい様子までは見ることは困難なようですが、こうした情報は迅速な第2出動の指令にも繋がります。
現在このカメラは以下の6ヶ所に配置されています。
ほとんどが無線中継所と併せて山上に設置されているのが分かりますね。
これらカメラの映像は、消防管制室の他にも消防局本部、神戸市危機管理室、市長室、各消防署で見ることが出来ます。
カメラ名 |
設置場所 |
画質 |
備考 |
鉢伏監視カメラ |
鉢伏山上 |
SD |
鉢伏中継所と併設 |
雌岡監視カメラ |
雌岡山上 |
SD |
雌岡中継所と併設 |
鈴蘭監視カメラ |
北区惣山町 |
SD |
惣山中継所と併設 |
摩耶監視カメラ |
摩耶山上 |
SD |
摩耶中継所と併設 |
畑山監視カメラ |
畑山山上 |
SD |
畑山中継所と併設 |
ワールド監視カメラ |
ワールドビル屋上 |
HD |
ポートアイランドに位置 |
さらにこれら6ヶ所に加え、明石市消防本部の高所カメラと神戸空港が設置している高所カメラの映像も受信しています。
そのため消防管制室では大型表示装置に8枚の画面で計8つのカメラ映像が常時表示されています。
カメラ自体は以下の参考画像と同様のものが設置されています。(神戸市のカメラの写真がありませんので・・・)
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画像引用:高槻市消防本部HP |
画像引用:明石市消防本部HP |
さてこの監視カメラ、現在神戸市には2種類のカメラが存在しています。
一つは標準画質のSDカメラ、もう一つはハイビジョン画質で映すことの出来るHDカメラと呼ばれる物です。
ちなみにズーム倍率は前者が35倍に対して、後者は86倍。両者ともある程度夜間でも映すことが出来ます。
撮影範囲は前者が360度、後者が380度まで旋回して撮影することが可能だそう。
こうやって見ると、「え、じゃあ全部HDにすればいいやん」てなものですが・・・
実はHDカメラはSDカメラに比べて初期費用も高く、どうやらレンズだけで2,500万円もするのだとか!
そうでなくともそれぞれ年間400万円/1台 のメンテナンス費が掛かっているそうですからね、贅沢は言えません。
実際どの程度撮影出来るのかと言うと、目安として半径7kmぐらいとのこと。
例えるなら、ワールドビルからなら東は六甲大橋の付け根ぐらい、西は長田港ぐらいまででしょうか。
以下の図は各カメラの配置場所を記したもので、マウスを載せると山と約半径7kmの円が重なります。
だいたいそれぐらいが見える範囲の限界といえるのでしょうね。
ただ鈴蘭カメラについては周りが山ですので、図のような範囲まで見える訳ではなさそうです。
ちなみに・・・ワールドビル屋上の監視カメラから見たらどんな感じに見えるのでしょうか?
Google earth の機能を使って、画像を繋げて擬似的にパノラマで再現してみました。
見える角度としては概ねこの様な感じでしょうか。ここからズームや首振りで現場を映し出すのですね。
ちなみにこれら高所監視カメラ、プライバシーへの配慮のため手動による操作は基本的に行わず、
常時自動システムによる制御なんだとか。もちろん必要とあらば手動に切り替えて操作も出来るそうです。
こうしたカメラが神戸を見守ってくれてると思うと、心強いですね。
以上、「高所監視カメラってなに?どこにあるの?」でした。
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